オンライン会議や運動中の音楽視聴のために、耳を塞がないメガネ型のスピーカー(オーディオグラス)が注目されています。
ですが、オーディオグラスは3万円程度のものが多く、値段が高すぎると感じる人も多いと思います。
安くて質の良いオーディオグラスを探している人の選択肢の一つとして、Razer Anzuがおすすめです。

ということで今回はRazerのオーディオグラスRazer Anzuをレビューします。
本記事を読めば、Razer Anzuの詳細なスペックだけでなく、リアルな使用感も分かります。
Razer Anzuの基本情報

Razer Anzuの基本スペック
製品 | Razer Anzu![]() |
---|---|
発売日 | 2021年6月25日 |
定価 | 24,880円 |
amazon価格 (2023年3月時点) | 10,480円~ |
タイプ | メガネ |
重量 | 約50g |
Bluetooth | 5.2 |
コーデック | AAC/SBC |
最大使用時間 | 5時間 |
充電方法 | 専用ケーブル |
防塵・防水 | IPX4 |
公式HP | RAZER |
2021年の6月に発売されており、定価は24,880円ですが、2023年現在amazonで1万円程度から販売されています。
メガネの形状は四角いRectangleと丸形のRoundの2種類。


ブルーライトカットレンズに加え、サングラス用のレンズも付属しており一石二鳥です。
Razer Anzuはゲーミングデバイス?
Razerはゲーミングデバイスメーカー

Razerはアメリカに本社を置くゲーミングデバイスメーカーです。
ゲーミングデバイスといえばRazerが最初に思い浮かぶ人も多いはず。
黒と緑を基調としたサイバネティックなデザインが特徴で、男心がくすぐられます。
Razer Anzuはゲーミングデバイスではない

Razer Anzuはゲーミングデバイスではないので注意です。
どういうことか分かりやすく説明します。
ゲームを快適にプレイするためには、音の遅延が生じてはいけません。
後で詳細を述べますがRazer Anzuはスマホゲームレベルでもまあまあ遅延します。
そのため、本デバイスでがっつりゲームをやるのはおすすめしません。
音楽を聴いたり、通話そしたりする分にはまったく音の遅延は気にならないので、ゲーム以外の用途には十分使えます。
価格は魅力的

Razer Anzuはオーディオグラスを販売している主要メーカーの中で2023年最安です。
amazonで1万円程度から購入できるので、安いオーディオグラスを探している人には非常におすすめ。
Razer Anzuを開封
Razer Anzuを開封していきます。
箱を開けると、RAZERと書かれたレザー調のメガネケースがお出迎え。

中身を全部取り出すとこんな感じ。

- メガネ
- ケースバッグ
- 充電ケーブル
- 交換用レンズ
- レンズクリーナー
- 説明書等
Razer Anzuのレビュー

Razer Anzuを実際に使って分かった正直なレビューを書いていきます。
項目 | 点数 | ひとことレビュー |
---|---|---|
外観 | 3.0 | テンプルが2cm程度あり太い |
レンズ | 3.5 | ブルーライトカットレンズとサングラス用レンズが付属 |
装着感 | 3.0 | テンプルの可動域が広く、頭のサイズによらない |
音質 | 2.5 | 全体的にこもった感じ |
遅延 | 3.0 | 動画は問題なし、ゲームは少し遅延 |
音漏れ | 1.5 | 音漏れが大きめ |
操作性 | 4.5 | 操作は簡単で分かりやすい |
アプリ | 4.0 | 日本語対応で分かりやすい |
バッテリー | 4.5 | 5時間ももてば充分 |
充電方法 | 3.0 | 専用の充電ケーブルがいるのは面倒くさい |
メガネケース | 4.5 | シンプルでかっこいいレザー調 |
総合評価 | 4.0 | 安くて最低限のオーディオグラスで十分な人グラスにおすすめ |
【外観】テンプルが2cm程度あり太い

Razer Anzuはテンプルが太め。
実際にテンプルの幅を測ってみると2cmもあります。

細いテンプルのオーディオサングラスがいい!という人はAnkerのオーディオグラスSoundcore Framesがおすすめ。
Soundcore Framesのテンプル幅は1cm程度なので、普通のメガネとほとんど区別できません。
→Anker Soundcore Framesのレビューはこちら
【レンズ】ブルーライトカットレンズとサングラス用レンズが付属
Razer Anzuのには2種類のレンズが付属してきます。

通常レンズに加えてサングラスのレンズがセットでついてきます。

レンズは1分程度で簡単に交換できます。

レンズが2種類も付属しているオーディオグラスはRazer Anzuだけなのでコスパは抜群。
ただし公式にレンズ交換を受け付けている店舗はないので、付属のレンズ以外を入れる場合は自己責任となるので注意してください。
【装着感】テンプルの可動域が広く、頭のサイズによらない
装着感を左右するのが、鼻パッドとテンプルのホールド。
Razer Anzuの鼻パッドは独立タイプではなく、フレーム一体型です。

Razer Anzuはテンプルとフレームを接続するヒンジがネジではなくバネになっているため、頭に優しくホールドします

ヒンジがバネなので、こんなにも開きます(笑)

重さは46gで、オーディオグラスの中では重め。

テンプルのホールドが優しいので、装着感は悪くないです。
鼻パッドが低めなのと、メガネが重めなので頭を動かすと少し下にズレます。
【音質】全体的にこもった感じ

音質はぶっちゃけ良くないです。
高音域から低音域まで全体的にこもっているような気がしました。
オーディオグラスはオープンイヤー型のデバイスなので、イヤホンと比べると音質は落ちますが、オーディオグラスの中でも音質は低めだと思います。
通話や会議で使うには申し分ないですが、音楽をがっつり聴きたい場合にはANKERやBOSEのオーディオグラスが音の立体感がありおすすめ。
【遅延】動画は問題なし、ゲームは少し遅延

Bluetoothのバージョンは5.2で最新。
音の遅延に影響するコーデックは多くのワイヤレスイヤホンやオーディオグラスと同じAAC/SBC。
- コーデック:音声データの圧縮方式。音の遅延と音質に関わる。
- AAC:iphoneに対応しているコーデック。SBCより遅延が少なく高音質と言われている。
- SBC:基本のコーデック。製品により差はあるが遅延を感じる。音質は上から下までさまざま。
実際に使ってみると、YouTube、Netflix、Amazon Prime Videoをiphoneで見る分にはまったく音の遅延は感じませんでした。
一方で、パズドラやMJモバイルといったスマホゲームをする際には少しだけ遅延を感じました。
Razerのホームページを見ると、使用例がオンライン通話やストレッチ中の音楽鑑賞しか載っていないので、そもそもゲーム用に作られていないことが分かります。
【音漏れ】音漏れが大きめ

オーディオグラスは基本的に音漏れするもの。Razer Anzuも例に漏れず音漏れします。
オーディオグラスをいくつか試しましたが、音漏れは大きい方だと思います。
Razerのホームページを見ると、Razer Anzuの利用例の写真が自宅で使用しているものばかり。
私はこれを「音漏れするからなるべく自宅で使ってな!」というRazerからのメッセージだと受け取りました(笑)
【操作性】操作は簡単で分かりやすい
Razer Anzuの左右のテンプルにはタッチセンサーが搭載されており、タップに機能を割り当てることができます。(スワイプには非対応)
操作 | 機能 |
---|---|
1回押し | 再生/停止 |
2回タップ | 次の曲 |
3回タップ | 前の曲 |
2秒間長押し | ボイスアシスタント起動 |
3回タップ&2秒間長押し | ゲーミングモード起動 |
それぞれの操作と機能は専用アプリRazer Audioで変更することができます。
実際の操作性ですが、どの操作もしっかりと反応してくれました。1回押しは軽くタップではなく、1秒程度押さないと反応しないので注意です。
使ってみて分かったのが、Bluetoothにつながるのが早いこと。
例えば、HUAWEI Eyewearの場合、装着を検知するセンサーが搭載されているので、(良きか悪きか)メガネをかけてからペアリングが開始されます。
一方で、Razer Anzuはテンプルを開いた時点で電源が入り、ペアリングするのでメガネをかけてすぐに音楽を再生することができます。
せっかちな私にとっては、数秒早くペアリングできることがメリットに感じました(笑)
【アプリ】日本語対応で分かりやすい
Razer Anzuには専用アプリRazer Audioが存在します。

このアプリは日本語に対応しており、スピーカーのイコライザー設定、ゲーミングモードの切り替え、操作の割り当てができます。

再割り当てを選択すれば、機能のカスタマイズができます。

【バッテリー】5時間ももてば充分
バッテリーの持続時間は最大5時間です。
1日中オーディオグラスをかけたままで、1日中音楽を聴いたり、会議に参加したりすることはそうそうなく、5時間もバッテリーがもてば充分。
ただし、他のオーディオグラスは6時間程度を最大使用時間と設定しているものも多く、それらと比べると短めです。
【充電方法】専用の充電ケーブルがいるのは面倒くさい
Razer Anzuを充電するためには専用の二股充電ケーブルが必要。

テンプルと充電ケーブルを接続することで充電が開始されます。


充電自体は難しくないですが、専用の充電ケーブルが必要なのは若干デメリットかと。
【メガネケース】シンプルでかっこいいレザー調
同梱するメガネケースはレザー調でかっこいいので気に入っています。
RAZERの文字もグッドです。

重さは103.5gで、サイズは大きめです。

Razer Anzuはこのケースにすっぽり収まります。


【総合評価】安くて最低限のオーディオグラスで十分な人

Razer Anzuは最低限の機能が備わっているコスパの良いオーディオグラス。
ブルーライトカットレンズとサングラス用レンズもついて1万円程度から購入できます。
安くて最低限のオーディオグラスで十分な人におすすめです。
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