骨伝導イヤホンのパイオニアshokzからハイエンドモデルの骨伝導イヤホンOpenRun Proが発売されました。

スペックも最高峰ですが、注目度の高さも最高峰。
発売前に実施したクラウドファンディングでは2億円近く集めるというイヤホンとしては驚異的な数値をたたき出しました。

ということで今回は大注目のOpenRun Proをレビューします。
本記事を読めば、OpenRun Proの詳細なスペックだけでなく、リアルな使用感も分かります。
Shokz OpenRun Proの基本情報

Shokz OpenRun Proのスペック
比較としてshokzのスタンダードモデルOpenRunを載せています。
製品 | OpenRun Pro | OpenRun |
---|---|---|
発売日 | 2022年3月1日 | 2022年3月1日 |
定価 | 23,880円 | 17,880円 |
骨伝導技術 | 第9世代 | 第8世代 |
バッテリー 駆動時間 | 10時間 | 8時間 |
バッテリー 待機時間 | 最大10日 | 最大10日 |
電池容量 | 140mAh | 160mAh |
急速充電対応 | 5分間の充電で1.5時間使用可能 | 10分間の充電で1.5時間使用可能 |
充電時間 | 1時間 | 1.5時間 |
充電ポート | 磁気誘導 | 磁気誘導 |
最大充電電圧 | 5.0V±5% | 5.0V±5% |
Bluetooth バージョン | 5.1 | 5.1 |
無線通信距離 | 10m | 10m |
対応プロファイル | A2DP,AVRCP,HSP,HFP | A2DP,AVRCP,HSP,HFP |
マルチペアリング | 可能 | 可能 |
互換コーデック | SBC | SBC |
防水・防塵 | IP55 | IP67 |
素材 | フルチタン | フルチタン |
コマンドコントロール | 多機能ボタン ボリュームボタン | 多機能ボタン ボリュームボタン |
重量 | 29g | 26g |
水分検出器 | 搭載 | 搭載 |
周波数帯域 | 20Hz~20kHz | 20Hz~20kHz |
EQ機能 | スタンダードモード ボーカルモード | スタンダードモード ボーカルモード |
感度 | 105±3dB | 105±3dB |
マイクタイプ | デュアルノイズキャンセリングマイク | デュアルノイズキャンセリングマイク |
マイク感度 | -38dB±3dB | -38dB±3dB |
OpenRun ProとOpenRunの主な違いは低音の強化とバッテリー。
第9世代骨伝導技術で低音強化

OpenRun Proには第9世代の骨伝導技術が搭載されています。
簡単に言うと低音の強化。
2つのCoreCushion(低音増強ユニット)をトランスデューサ内部に配置することで、クリアな中高音域とともに深みのある低音を実現しています。
バッテリー関連スペックの大幅強化

OpenRun Proはバッテリー関連のスペックが大幅に強化されています。
バッテリー駆動時間は10時間。
OpenRunと比べて2時間も長いです。
急速充電の速度も上がっており、5分間で1.5時間使用できるまで充電できます。
骨伝導イヤホンは戦国時代へ突入

オーディオテクニカやaviotといった国内企業も、相次いで骨伝導市場に参戦してきたのが2022年度。
まさに骨伝導イヤホンは戦国時代に突入したと言えます。
shokzに対抗できる筆頭候補がSONY。
2023年2月に発売されたSONYのFloat Runは、shokzのOpenRun Proを強く意識した製品です。
ホームページには「耳の周りの骨が振動しない」と強調して書かれており、骨伝導のshokz VS 骨伝導じゃないSONYの構図になっています。
また、OpenRun Proはマラソンの大迫 傑選手、Float Runは短距離の桐生 祥秀選手がイメージキャラクターです。
おもしろいですね。
今後はshokz一強時代が終わり、様々な類似製品が出てくると予想しています。
Shokz OpenRun Proを開封
OpenRun Proを開封していきます。

トレーニング中の男性の顔が描かれたカバーを外すと、
真っ黒な表面にシルバーのSHOKZの文字が書かれたかっこいい箱がでてきます。

さらに箱を開けると、OpenRun Proのケースが見えます。
本体はケースの中に入っています。

中身をすべて取り出すとこんな感じ。

- OpenRun Pro本体
- 収納ケース
- 専用充電ケーブル
- ユーザーガイド
- 安全マニュアル
- 製品保証書
Shokz OpenRun Proのレビュー
ここからは実際に使った感想を書いていきます。
軽い、とにかく軽い
OpenRun Proを初めて手にしたときの第一印象は「めっちゃ軽い!」でした。

重さはたったの27g。

あまりにも軽くて細いので強度が心配になりましたが、調べてみたら素材はフルチタン。
チタンは軽量かつ高強度で飛行機やロケットにも使われるような材料ですので、簡単には壊れなさそうです。
圧迫感のない快適な付け心地
重さが軽いことに加えて頭へのホールドが優しいので、長時間使用しても疲れにくいです。

チタンなので触ると硬いですが、表面はラバーで覆われているので肌と触れている箇所の不快感もなし。

またOpenRun Proは細いので、メガネをかけた状態でも干渉することなく装着可能でした。

圧迫感なく快適な付け心地で、オープンイヤー型のイヤホンのメリットを存分に発揮しています。
音質は骨伝導イヤホン最高峰
第9世代の骨伝導技術を搭載しているOpenRun Proの音質は骨伝導イヤホン最高峰と言えます。

骨伝導イヤホンは音がこもったように聴こえがちですが、shokzのイヤホンはむしろクリアーに音が響きます。
OpenRun Proで特筆すべきは低音の強化。
バスドラムの音はズンズンと頭に響き、ベースの音もよく聴こえます。
OpenRunと比べて低音が強いので、より音の立体感・深みが生まれているように感じました。
運動中に好きな音楽をいい音で聴く。
これだけでもランニングやトレーニングのテンションが上がりますよね。
操作が非常にシンプル
OpenRun Proにはボタンが3つあります。
1つ目と2つ目がが充電ポートの隣にある電源/音量+ボタンと音量-ボタン。

- LEDが青く点灯するまで、電源/音量+ボタンを2秒程度押す
- 「Shokzへようこそ」という音声案内が聞こえる
- LEDが赤く点灯するまで、電源/音量+ボタンを2秒程度押す
- 「終了します」という音声案内が聞こえる
Bluetooth接続も電源/音量+ボタンで行います。
- OpenRun Proの電源をオフの状態にする
- LEDが赤と青に交互に点滅するまで、電源/音量+ボタンを長押しする
- デバイスからOpenRun Pro by Shokzを選択
- 「接続しました」という音声案内が聞こえる
3つ目のボタンが左側の振動子側面についているマルチファンクションボタン。

マルチファンクションボタンでできる主な操作は以下の通り。
機能 | 操作 |
---|---|
音楽の再生/停止 | 1回クリック |
次の曲 | 音楽再生中にダブルクリック |
前の曲 | 音楽再生中にトリプルクリック |
通話の応答 | 1回クリック |
通話の終了 | 1回クリック |
すべて物理ボタンによる操作なので感度が良く、ストレスなく使えます。
充電が速い
OpenRun Proはスペック上5分間で1.5時間使用できるまで充電できます。
ランニングに出かけようと思ったら充電がない!ということになっても、5分充電するだけで1.5時間使えるので使い勝手が非常に良いです。
気になったので実際に充電時間を測定してみました。

充電を開始して最初の5分で30%程度充電できました。1.5時間は余裕で使えそうです。
また、満充電になるまでの時間はスペック上1時間でしたが、実際には30分強で100%まで達しました。
充電は速いに越したことないのでありがたいです。
充電は付属の専用充電ケーブルで行います。

ケーブルの端子を本機の充電ポートに接続します。

磁石でバチッとくっつきます。

磁石が強力なので、多少向きを変えたり、動かしたりしても外れることはありません。
専用の収納ケースが付属するので持ち運びも安心
専用の収納ケースがついてくるのはOpenRun Proだけ。OpenRunは収納ケースではなく布のポーチがついてきます。

Shokzの骨伝導イヤホンの弱点がそのままだと持ち運びにくいこと。
いかんせん細いのでかばんの中に埋もれてしまうと折れる可能性があります。
その点、OpenRun Proのケースはハードシェルで頑丈なので収納時も安心です。

ケース内にぴったり収まります。

最強の2年保証
Shokzのイヤホンはすべて2年保証に対応しています。
すべての製造上の欠陥に対して、期間内であれば保証サービスが適用されます。
保証に必要なものは
- 製品の保証書(シリアル番号)
- 購入証明書(レシートなど)

大切に保管しておきましょう。
Shokz OpenRun Proのデメリット
OpenRun Proを使って感じたデメリットは下記2点。
低音が出すぎるとくすぐったい

OpenRun Proは低音が良く出ます。
もちろんこれはメリットですが、一部デメリットもあります。
低音に強いということは振動子の振動が大きいということ。
振動が大きいので、振動子が震えるとこめかみに振動が伝わりくすぐったく感じました。
ケースがないと持ち運びは怖い

専用の収納ケースがあることがOpenRun Proのメリットと先ほど言いました。
ですがケースはそこそこ大きいので、持ち運びたくない日も多いはず。
そんな日にOpenRun Pro単体で持ち運ぶと、かばんにしまうときに折れないか心配になりました。
ケースは持ち運び時にはほぼ必須なので、そこは若干デメリットですね。
価格が高い

やはり価格が最大のネックかなと思います。
OpenRun Proの価格は23,880円で、OpenRunの17,880円と比べて6,000円も高いです。
これをどうとらえるか。
私個人的な回答としては、「音質にこだわりがない限りはOpenRunで十分」だと思います。
OpenRunも性能は非常に高く、2万円を切る価格で購入できるのでコスパ最強です。
【まとめ】最高峰の骨伝導イヤホン

最初に、OpenRun Proのスペックを解説した後、実際に使ってみた感想を書きました。
OpenRun Proは骨伝導イヤホンの中でナンバーワンの性能と使い心地です。
価格が高いのがデメリットですが、音質の良い骨伝導イヤホンを探している人にはぴったりだと思います。
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