楽天証券で積立設定するとき、ほとんどの人は楽天カードか楽天キャッシュで設定すると思うんだけど、楽天はポイント還元が複雑で、結局どっちがお得なのか分かりにくい。
ということでこの記事では楽天証券の積立NISA設定とポイント還元を徹底解説する。
【結論】両方使うのがお得
結論から言うと、楽天キャッシュで最低3万円積み立てた上で、残りの積み立て分は楽天カードで支払うのがほとんどの人にとってお得。
楽天カードの違い(ゴールドカード・プレミアムカード)とか楽天キャッシュ積立のSPU倍率アップも考慮して、色々なパターンでどうするのがお得か計算していく。
楽天カード積立は0.5%~1%還元

楽天カードの積立によるポイント還元率と月ごとの最大還元ポイントは以下の通り。
支払い方法 | 上限 | 還元率 |
---|---|---|
楽天カード | 10万円/月 | 0.5% |
楽天ゴールドカード | ↑ | 0.75% |
楽天プレミアムカード | ↑ | 1% |
正確に言うと、代行手数料が年率0.4%(税込)未満の商品に対しては上の表のポイント還元率で、0.4%(税込)以上の商品は一律1%のポイント還元率となる。
なんだけど、おなじみS&P500とオルカンは代行手数料0.4%(税込)未満に該当するから、上の表だけ見ておけばOK。
まあそもそも0.4%(税込)以上の商品なんてわざわざ選ぶ必要もない。
楽天キャッシュ積立は0.5%還元

楽天キャッシュの積立によるポイント還元率と月ごとの最大還元ポイントは以下の通り。
支払い方法 | 上限 | 還元率 |
---|---|---|
楽天キャッシュ | 5万円/月 | 0.5% |
還元率0.5%は通常の楽天カードと同じ。ただし、上限が毎月5万円で楽天カードの毎月10万円より少ない。
ポイントが発生するのはチャージタイミング
注意が必要なのは、楽天キャッシュ積立でポイントが発生するのは「楽天カードから楽天キャッシュにチャージしたタイミング」であること。
楽天キャッシュから楽天証券で積み立てるタイミングでポイント還元はない。
楽天キャッシュ積立でSPU倍率アップ

楽天キャッシュで積立をして、一定の条件を満たすと楽天市場でSPU倍率アップの対象になる。
楽天カードの積立ではSPU倍率アップの対象にならないから注意!
SPU(スーパーポイントアッププログラム)は、楽天が提供するサービスを使うことで、楽天市場の買い物によるポイント還元倍率がアップする仕組み。
楽天キャッシュのSPU倍率アップ条件は以下の通り。
楽天ポイントコースとマネーブリッジを設定のうえ、当月合計30,000円以上のポイント投資(投資信託)で+0.5倍
楽天ポイントコースとマネーブリッジについてはこちらを参考に。
SPU対象となるケース
楽天キャッシュでSPU倍率アップの対象になるためには、30,000円のうち1ポイントでも楽天ポイントを使う必要がある。
SPU倍率アップの対象になる具体例は以下の通り。
- 1回1ポイントと29,999円で投資
- 1回30,000ポイントで投資
- 1回1ポイントと14,999円で投資を2回する
人によって適した投資パターンが違う
ここまで楽天カードと楽天キャッシュのポイント還元の話をしてきたけど、カードの種類で倍率が違ったり、楽天キャッシュだけSPUの対象だったりとややこしい。
そもそも人によって毎月投資する額も異なるしね。
ポイント還元率を上げるために、無理して投資するのは意味ないから、無理ない範囲で最大のポイント還元を狙うべき。
次からは具体的な事例で解説していく。
楽天カードだけで積立

支払い方法 | 上限 | 還元率 |
---|---|---|
楽天カード (年会費0円) | 10万円/月 | 0.5% |
楽天ゴールドカード (年会費2,200円) | ↑ | 0.75% |
楽天プレミアムカード (年会費11,000円) | ↑ | 1% |
楽天カードからゴールド→プレミアムとグレードアップするごとにポイントの還元率が上がる。
とはいえゴールドカードとプレミアムカードには年会費がかかるから、還元率が上がるからといって必ずしもお得とは限らない。
ゴールドカードの年会費を月額に換算すると183.3円、プレミアムカードの年会費を月額に換算すると916.7円。
年会費を楽天証券のポイント還元だけで取り戻そうとしたときに必要な積立額を以下にまとめた。
カード | 年会費 (月額換算) | 必要な積立額 |
---|---|---|
ゴールド | 183.3円 | 184ポイント還元受けるためには毎月24,599円の積立が必要 |
プレミアム | 916.7円 | 917ポイント還元受けるためには毎月91,700円の積立が必要 |

年会費を反映すると、プレミアムカードはほとんどの場合損になることが分かる。
ゴールドカードは73,600円以上で楽天カードよりお得になって、上限の10万円積立では66ポイントだけポイント還元が増える。
ほぼ誤差だから普通の楽天カードでOK。
ETCとか空港ラウンジを使うならゴールドとかプレミアムカードにしてもいいけど、楽天証券のためにカードのグレードを上げる必要はない。
楽天キャッシュだけで積立

支払い方法 | 上限 | 還元率 |
---|---|---|
楽天キャッシュ | 5万円/月 | 0.5% |
楽天キャッシュ積立でポイントが発生するのは「楽天カードから楽天キャッシュにチャージしたタイミング」。
そして楽天カードから楽天キャッシュへのチャージはカードの種類によらず一律0.5%と決まっている。
通常の楽天カードの還元率と同じ0.5%だけど、積立の上限が毎月5万円までと決まっているから注意。
とはいえ楽天カードの下位互換というわけでもなくて、「楽天ポイントコースとマネーブリッジを設定のうえ、当月合計30,000円以上のポイント投資」をすることで、SPU倍率が+0.5%(上限2000ポイント)になるから、毎月一定額以上、楽天市場で買い物する人は楽天カードだけで積立するよりポイントが増える。
毎月の投資額が5万円以下で、ゴールドカード・プレミアムカードを持っていない人は、楽天キャッシュだけで積立がおすすめ。
楽天カードと楽天キャッシュで積立

支払い方法 | 上限 | 還元率 |
---|---|---|
楽天カード (年会費0円) | 10万円/月 | 0.5% |
楽天キャッシュ | 5万円/月 | 0.5% |
毎月5万円以上積み立てる人は楽天カードと楽天キャッシュを併用するとポイント還元の効率がいい。
2つ合わせて最大15万円/月の積立、最大750ポイントの還元を受けることが可能。
最低3万円の楽天キャッシュ積立でSPU+0.5倍をしっかり確保さえすれば、後はどちらでいくら払ってもいい。
ほとんどの人にとって、「楽天カードと楽天キャッシュで積立」がおすすめ。
一応次に「ゴールドカードと楽天キャッシュで積立」と「プレミアムカードと楽天キャッシュで積立」のパターンも紹介するけど、「楽天カードと楽天キャッシュで積立」で十分だということは頭に入れておいてほしい。
ゴールドカードと楽天キャッシュで積立
支払い方法 | 上限 | 還元率 |
---|---|---|
楽天ゴールドカード (年会費2,200円) | 10万円/月 | 0.75% |
楽天キャッシュ | 5万円/月 | 0.5% |
楽天ゴールドカードと楽天キャッシュを併用すると2つ合わせて最大15万円/月の積立、最大1000ポイントの還元を受けることが可能。
楽天カードよりポイント還元は高いけど、年会費を考えるとそれほど特にならないから、楽天証券のためにゴールドカードにするのはおすすめしない。
それぞれの比率をどうするか

ゴールドカードをすでに持っている人にとっては、ゴールドカードでいくら投資して、楽天キャッシュでいくら投資するのが得なのか気になると思う。
結論、楽天市場で毎月15,000円買い物しないなら、楽天ゴールドカードで10万円投資した方がお得。
15,000円以上買い物するなら3万円は楽天キャッシュ、7万円は楽天ゴールドカードで投資した方が得になる。
プレミアムカードと楽天キャッシュで積立
支払い方法 | 上限 | 還元率 |
---|---|---|
楽天プレミアムカード (年会費11,000円) | 10万円/月 | 1% |
楽天キャッシュ | 5万円/月 | 0.5% |
楽天プレミアムカードと楽天キャッシュを併用すると2つ合わせて最大15万円/月の積立、最大1250ポイントの還元を受けることが可能。
楽天ゴールドカードよりポイント還元は高いけど、年会費を考えるとお得じゃないから、楽天証券のためにプレミアムカードにするのはおすすめしない。
それぞれの比率をどうするか

プレミアムカードをすでに持っている人にとっては、ゴールドカードでいくら投資して、楽天キャッシュでいくら投資するのが得なのか気になると思う。
結論、楽天市場で毎月3万円買い物しないなら、楽天プレミアムカードで10万円投資した方がお得。
3万円以上買い物するなら3万円は楽天キャッシュ、7万円は楽天プレミアムカードで投資した方が得になる。
引き落としはおすすめしない
ここまで楽天カードと楽天キャッシュの積立だけ解説してきたけど、口座引き落としで積み立てる方法もある。
なんだけど、引き落としはポイント還元がないからおすすめしない。
楽天カードがないと始まらない
楽天カードと楽天キャッシュの積立どちらの場合においても楽天カードは必須。
楽天カードがないと、楽天証券の積立でポイント還元を受けることができない。
楽天カードは発行無料、年会費も無料でデメリットなしだから、もし持っていないなら、楽天カードを作るところから始めるのをおすすめする。
【まとめ】積立設定して自動ポイント還元に

一度積立設定してしまえば、何もしなくても毎月ポイントが入ってくるから、半不労所得のようなもの。
これからNISAを始めようという人にとって、ポイント還元があるかないかで雲泥の差だから、これを機に自分にとってベストな積立額、積立方法を見つけてほしい。
では、バイぜ。